当ブログでは、全10回に渡り、面接試験の攻略法をお話ししていきます♪
初回にあたるこの記事では、面接対策を始めるにあたり最低限知っておいて頂きたい基礎知識(面接の目的や種類、概要)をお伝えさせて頂きます♬
恋愛=就活面接ってホントですか?
今日は、リクルートスーツなのね?!
これまで幾多の面接を受けてきたけど、上手くいった試しがないんですよね・・・、
AO入試、バイトの面接、インターンの面接・・・、ことごとく失敗してきました・・・(タメ息)
現実逃避して、恋でもしたいゎ~!!
就活と同時並行で進めなさい!!
二兎を追う者は「二兎とも」得るわよ!!!
ホントですか~?
なにゆえですか?
恋愛も採用面接も同じだってことを!!
難しいとされる採用面接も、恋愛の観点で考えてみれば、その攻略法が見えてくるんじゃないかな??
よしっ、決めたっ!
私、恋も面接も勝ちに行きます!!
恋と面接が上手くいくテクニック、ぜひご教授下さい!!!
ハイ!、喜んで伝授させて頂きます!!
以下、ご一読頂けますと幸いです♪
企業が面接を行う目的とは?
㈱マイナビが2019年に実施した調査によると、1次選考から内々定までの平均選考回数は2.5回となっております(下図参照)。
多くの企業が2~3回の面接で内々定を出していることが分かりますよね。
この平均選考回数は、企業の規模や業種によっても違いが見られます。
まず企業規模でみると、上場企業(平均3.0回)の方が、非上場企業(平均2.4回)に比べ、面接回数が多くなっています。
業種ごとでは、マスコミ業界(3.5回)、金融業界(2.9回)、商社(2.5回)官公庁・公社・団体(2.5回)が比較的多い傾向にあることが分かっています。
また、1次選考から内々定までの平均日数は27.6日になっています。
約1ヵ月もの時間をかけ、じっくり選考を行っていることが分かりますよね。
それでは、なぜ企業は、多くの時間と労力をかけて「面接試験」を行うのでしょうか?
企業が面接を実施する目的や意味合いを考えてみたいと思います。
(1)志願者の「本当の姿」を知りたいから
筆記試験だけでは、志願者の社会人としての能力を判断することはできません。
なぜなら、「学力が高い=仕事ができる」とは限らないからです。
また、エントリーシートに書かれている情報だけでは、志願者の人柄や人間性を十分に判断することはできません。
なぜなら、ネットや対策本に書かれている内容を「コピペ」しているとも限らないからです。
企業が知りたいことは、志願者の仕事に対する能力と意欲、そして人間性です。
書類選考や筆記試験を突破したということは、志願者が優秀であることの証(あかし)かもしれません。
ただし企業は、採用にとても慎重です。
面接試験をじっくり時間をかけて行うことで、志願者の持つ資質が「本当のものであるのか?」を見極めようとしているのです。
(2)志願者の「コミュニケーション能力」を知りたいから
「面接試験」では、自己PR、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)、志望動機、将来ビジョンやキャリアデザインなど、エントリーシートと全く同じ内容が質問されることが少なくありません。
なぜ企業は、同じ質問を繰り返し尋ねるのでしょうか?
これにも確たる理由があります。
企業側は、志願者が「何を話すか?」ではなく、それを「どのように話すか?」を見たいと思っています。
つまり、エントリーシートに書かれている内容を、どんな表情で、どんな声で、どういうしぐさでしゃべるかを見ることで、志願者の『コミュニケーション能力』を推し量ろうとしているのです。
加えて、服装や社会人としての最低限のマナーが身についているかなども評価の対象に含まれます。
企業側は、「この志願者に自分の会社の名刺を持たせられるか?」を面接試験で見極めようとしているのです。
まとめると、
(1)志願者の本当の姿(能力や意欲、人間性など)を知りたい
(2)(仕事で役に立つ)コミュニケーション能力を持っているかを知りたい
ため、面接試験を実施していると言えるでしょう。
例えば、あなたがSNSで出会った人とイイ感じ💛になったとするじゃない?
そ~いう話をちらほら聞いたことありますけど、私はムリですね!!(キッパリ)
やっぱり、実際に会って話してみて、その人のことを理解してからじゃないと結婚はムリだと思います!!!
今の話、企業の採用面接にも当てはまることなんじゃないかなぁ・・・
企業は、エントリーシートだけでは推し量れない「ホントの私」のことをもっと知りたいって思うから、わざわざ面接を行うんですね!!
面接で「あなたらしさ」をしっかり伝えると同時に、企業との相性が合うこと(企業が求めれる人材像を有していること)を効果的にアピールできれば、自ずと上手くいくんじゃないかなぁ・・・
企業が面接を行う目的、バッチリ理解できました!!!
企業はなぜ「複数回」面接をするのか?
先述の通り、企業は2~3回の面接試験を実施します。
なぜ、わざわざ複数回の面接を実施するのでしょうか?
実は、「1次面接」「2次面接」「最終面接」で面接の位置づけや意味合いが違っているのです(下図参照)。
当然、各面接試験で重きを置いて評価されるポイントも変わってきます。
以下、具体的に説明していきますね♪
1次面接の目的は「ふるい分け」
1次面接は、若手社員や係長レベルの面接官による面接が多く、5分から10分程度といった短時間で行われます。
1次面接の目的は、志願者の「ふるい分け」です。
社会人としての最低限の常識を持っていない志願者、自社に明らか不適合な志願者は、1次の段階でふるい落とされてしまいます。
評価のポイントは、『参加態度』(印象、表情、雰囲気、声、マナーなど)です。
人柄や性格、対人コミュニケーションに問題がないかどうか、社会の一般常識を有しているかが厳しくチェックされます。
逆に言うと、上記の『参加態度』をわきまえるだけで、1次面接を通過できる確率はグッと高まると言えるのです!
2次面接の目的は「絞り込み」
2次面接では、課長、部長レベルによる個人面接が多くなり、時間をかけてじっくり面接が行われます。
2次面接の目的は、優秀な志願者の「絞り込み」です。
志願者の『発言内容』を確認し、最終面接に進む学生を慎重に見極めていきます。
学生の発言に対して何度も質問し、深く掘り下げることで、
- 志願者がどのような人物であるか?
- 企業が求める能力や資質を持っているか?
- 企業の事業内容や業務内容を正しく理解しているか?
- 志望動機が明確であるのか?
を評価しようと試みます。
エントリーシートをしっかり読み込み、様々な角度からの質問に対応できる力を会得することが2次選考突破のカギになってきます!
最終面接の目的は「最終確認」
最終面接では、役員や社長による面接が一般的です。
2次面接同様、志願者一人にじっくり時間をかけて、面接を行います。
以前は最終面接に進めた実質内定という企業が多かったのですが、最近ではまだまだ気が抜けません(最終で落とされるケースもよくあります)。
ここでは、色んな意味で「最終確認」が行われます。
まず、「内定を出せば、本当に入社してくれるのか?」(入社への意欲)が問われます。
また、「現場で成果を出してくれるか、活躍してくれるのか?」「安定して長きに渡り働いてくれるのか?」といった点も慎重に評価されます。
加えて、経営者の視点から、「企業の発展に貢献してくれるか」といった難しい質問がされることも多いようです。
企業研究をしっかり行い、あなたの『本気度』を示すこと(熱意のこもったアピールを行うこと)が最終面接突破のカギとなってくるのです!
見た目がタイプかどうかを見ると思います💛
ホントにこの人でいいのかってこととか、長く上手くやっていけそうかを、最終確認すると思います!!
そして最終確認をクリアしたら、プロポーズをOKするってことよね♬
企業の採用面接も同じなんじゃないかしら?
そ~いうことなんですね!!!
確かに、面接を何度もしたり、フカボリ質問をするのって、「私のこと、ホントに好き?」って不安になる女子に似ていますよね(笑)
ってことは、企業の不安材料を面接で払拭できれば、内定がもらえるんじゃないかしら?!
私の本気度をバッチリ見せて、企業を安心させれば、内定に近づくってことですよね?!
納得がいきました!!
企業はなぜ「色んなタイプ」の面接を課すのか?
面接には、グループワーク、集団面接、個人面接など、様々なタイプがあります。
選考の初期段階では、グループディスカッションや集団面接が行われ、選考が進むにつれて、個人面接になっていく企業がほとんどとされます。
それでは、企業は、なぜ様々なタイプの面接を課すのでしょうか?
各面接の特徴と評価ポイントを説明していきたいと思います。
グループワーク/グループディスカッション
グループワークは、志願者が多い時に、選考の次の段階に進む人を絞る目的で行われます。
代表的なものが、グループディスカッションです。
5~10人前後のグループで、与えられたテーマについて一定の時間(30分~60分)で話し合う形が取られます。
面接担当者は、ディスカッションの様子を観察して、一人ひとりの発言内容や姿勢、態度などを観察して得点化します。
具体的には、
- 積極的に議論に参加しているか?
- 自分の考えを論理的かつ明快に話せているか?
- メンバーの意見を傾聴しているか?
などが評価のポイントとなってきます。
企業が見たいのは、志願者の『仕事ぶり』よね!
「志願者がチームの中で上手くやっていくことができるのか?」「チームに貢献することができるのか?」といった点をグループディスカッションで見ているワケよね!!
仕事の実態に近い集団状況を作り、志願者の関わり方(仕事ぶり)をチェックしてるんですね!!
ちなみにコミュニケーション能力も問われてるんですか?
グループの中で、複数の人を相手に自分の意見をどれだけ伝えられるかがバッチリ評価されることになるわ!!!
心して対策したいと思います!!!
集団面接
集団面接は、志願者が多い時に、次なる個人面接に進む人を絞り込むために行われます。
1次面接など、面接の初期段階で集団面接が採用されます。
志願者3~5名に対し、面接官1~3名で行われますが、質問内容は個人面接とほとんど違いはありません。
しかし、集団面接では、他の学生と否応なしに優劣を相対比較されてしまいます。
緊張感の高い状況で、他の志願者に惑わされることなく、自分の考えをしっかりと伝えられるかが最大のポイントとなってきます。
大学のAO入試が集団面接だったんですけど、雰囲気にのまれてあっという間に終わっちゃったんですよね・・・
「あっという間」に終わったって言いましたけど???
あっという間に終わるのよ~!!
例えば、5人で30分の集団面接だとするじゃない?
そしたらね、1人あたりのアピール時間って、5~6分しかないってことになの!!!
そんな短い時間で、私の人生が決まっちゃうんですか?!
「相手の興味をひきつける話題」を端的に伝えること!!
これに尽きると思うわ!!!
その他、気をつけておいた方がいいことってありますか??
教えて下さい!!!
了解しました!
以下、バッチリ解説させて頂きますね♪
【他の志願者の話を聞こう!】
集団面接では、簡潔に濃い話ができるかに加え、同じ集団の志願者とどう関わるかを見ることにより、その人の『人間性』を評価しようとしています。
例えば、他の志願者の発言を全く聞いてなかったり、相づちをいれなかったり、無表情だったりしたら、面接官に与える印象は断然悪くなってしまいます。
おそらく、「温かみがない」「性格が冷たい」「協調性がない」と受け取られてしまうでしょう・・・。
個人面接とは異なり、集団面接では「他の志願者」との関わりが見えるため、その人の人間性が表れやすくなってしまうので細心の注意が必要です。
また、集団面接では、
「Aさん(他の志願者)はこのように言っているけど、あなたはどう考えていますか?」
という質問もよくなされます。
他の志願者の話をよく聞いていなければ、上記の質問に対して、自分の見解を述べることができませんよね・・・。
それゆえ、集団面接では、他の志願者の話をしっかり傾聴し、時折、相づちを入れたりするよう心がけると、評価がグッとあがるのではないかと思います!
個人面接
個人面接は、2次面接、最終面接など面接の後半で用いられます。
志願者1名に対し、面接官1~3名で行われます。
一人あたりの持ち時間は20~30分程度であるため、じっくり時間をかけて回答することができます。
また、集団面接とは異なり、面接場面に他の志願者はいませんので、落ち着いて自分の考えを主張することが可能です。
自分の思いや考えをしっかりと「言葉」にして、熱意をもって面接官の心に伝えていくことがカギになってきます!
対策は、どうしたらいいですか?
他には、どんな対策をやればいいですか??
色んな立場から物事を考える??
いったい、ど~いうことですか???
とっても大切な点ですので、以下、補足説明いたしますね♪
【自問自答する習慣を身につける】
個人面接では、
「その目的は何ですか?」
「そのように考えた根拠は何ですか?」
「どこからそのような発想が生まれたのですか?」
といったフカボリ質問がなされます。
こうした質問に対応する力を身につけるためには、日頃から「なぜ?」「どうして?」を考える習慣を身につけておくことが肝要となります。
例えば、TVや新聞、ネットでニュースを見聞きした時に、
- なぜそのような問題や事件が起こったのだろうか?
- 問題の背景にどのような要因が関わっているのだろうか?
といった点を自分なりに考察するようにしてみて下さい。
日頃から「なぜ?」「どうして?」を考えることを習慣化しておけば、個人面接のフカボリ質問に慌てることなく、自信をもって自分の見解を述べることができると思います!
【色んな立場から物事を考える習慣を身につける】
個人面接では、
「なぜこの業界(or 職種、企業)で働きたいのか?」
「自社商品(or サービス)のどこに魅力を感じるのか?」
といった質問が、手を変え、品を変えなされます。
これらの質問では、志願者の「一個人としての考え」を尋ねているのは言うまでもないのですが、実はそれだけにとどまりません。
面接官は、志願者が「物事をどれだけ客観的にとらえているのか?」「どれだけ広い視野で考えているのか?」ということも評価しようとしているのです!
例えば、企業のあるべき姿や求められる商品やサービスの内容は、
- 顧客の立場
- 経営者の立場
- 社員の立場
- 同業他社の立場
によって、様々に変わってくることが考えられます。
特に個人面接では、自分とは異なる立場の人たちの視点に立ち、物事を総合的に考察できているかが問われてきます。
このことを心理学では視点取得(Perspective Taking)と呼んでいますが、日頃から「他人の視点」「集団や組織の視点」「社会の視点」で物事を考えるクセを身につけておくと、フカボリ質問に対し、熟慮された奥深い意見を述べられるのではないでしょうか?
先生のおかげで、何とか面接対策のスタートラインに立てたような気がします!!
何よりのことだわ!!
しっかり対策をすれば、それに見合う結果が得られると思うわ!!
先生、明日も研究室に遊びにきていいですか??
面接のこと、色々教えて下さい!!!
もちろんです!
喜んでお教えいたします!!
読者のみなさんも、当記事を手がかりに「面接対策の第一歩」を力強く歩みだして頂ければ幸いです!
次回は、選考の初期段階で多く採用されるグループディスカッションの攻略法をお話しさせて頂きます。
最後までお読み頂き、本当に有難うございました。
まとめ
>> 02.グループ・ディスカッションを攻略しよう!
<< 面接試験を突破しよう!
- <引用・参考文献>
菊池一志 (2020) 採用側のプロが書いた就職面接 完全対策集 大和書房
三田紀房・福島直樹 (2018) 無敵の面接 TAC出版
三田紀房・福島直樹 (2018) 無敵の就活パーフェクトナビ TAC出版
マイナビ (2019) 企業新卒状況内定調査 ㈱マイナビ社長室リサーチ&マーケティング部