前回は、業界研究を進める上で必ず知ってほしい基本用語(業界・業種・業態・職種)について解説しました。
今回は、業界研究を行うことの重要性をこれまでとは異なる視点で説明したいと思います。
恋愛7カ国首脳会議開催について
キャリアセンターにでも行ってたの?
サミットって、国際会議に出席してたの??
ウチら親友7人が月イチで学食に集まり、「未来のダンナさん」について高度な意見を交換しあうんですけど、それをウチワで『サミット』って呼んでるんです!!
今日はどんなことをお話ししたの?
けど、どれだけ1,000万円稼いでいるメンズがいるのかって話ですよね・・・
先生、そのあたりのこと教えてくれますか?
では説明いたしますね。
明治安田生活福祉研究所(現・明治安田総合研究所)が2014年に行った『恋愛と結婚に関する社会調査』の結果を紹介したいと思います。
以下の図は、20代と30代の未婚女性に「結婚相手に求める最低年収」を質問したものです(図は、こちらから転載させて頂きました)。
この図をみると、
20代女性の57.1%、30代女性の65.5%が、年収400万以上の男性を希望している
ということを見てとることができます。
ちなみに、年収400~500万以上を希望する人の割合が、いずれの世代でも最も高くなっています。
今度は、下の図をご覧下さい。
こちらは、20代と30代の未婚男性の年収の内訳を示したものになります。
この図を見ると、
年収400万以上の20代男性は11.7%、30代男性は26.7%しかいない!
ということが分かるのではないかと思います。
つまり、女性が結婚相手に求める年収と、実際の男性の年収とはかなりの開きがあり、そのことがミスマッチを引き起こしている可能性を指摘することができるのです。
男性も、自分が「どれだけ稼げるか」をよく理解しないで、「取りあえず就職しなきゃ!」って感じで会社を決めちゃうでしょ・・・
ウチら大学生、自分がもらうお給料のこと、知らなさすぎかもしれません・・・
大学生は、自分がもらう給与のことをあまりにも理解していない・・・
これは、学生さんのご指摘通りだと思います。
確かに、企業の採用サイトを閲覧したり、業界本等を読まれる時は、「初任給」の項目は必ずチェックされることでしょう。
しかしながら、
自分が今後5年、10年、20年とどのように働き、どのように稼いでいくのか
といったことまで考えられる方は、ほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか?
一方、企業側、就活エージェント側にも問題があると思われます。
企業の採用サイトや就活情報サイトでは、「初任給」は明確に示されているものの、
勤続年数によって給与がどのように変動していくのか?
生涯獲得できる給与はどのくらいであるのか?
といった情報がほとんど示されていません。
これでは、就活生が自分の将来の給与や年収のことを考えたくても、考えようがないのではないでしょうか?
もちろん、「お金」が全てだとは思いません。
しかし、給与や報酬が、労働の重要な要素の一つであるということは、誰も否定できないでしょう。
それゆえ、今回の記事では、「年収」という観点から業界を概観し、業界を比較分析してみたいと思います。
みなさんたちが、業界や業種、企業を考える際の材料やヒントにして頂ければ幸いに存じます。
年収の違いはなぜ生まれる?
中小企業に比べ「大企業」の方が、ベンチャー企業に比べ「老舗企業」の方が、年収が高い傾向にある
ってよく言われるわよね・・・
けど、それってど~してですか??
ウチらは、大企業の男性を何が何でもつかえろってことですよね💛
私は賛成できないな・・・
どういうことなのか、早速説明させて頂きますね。
今回は、経営コンサルタント・平康慶浩先生のテクニカルレポート『今ドキ出世事情~あなたはどう生きるか(2)~(4)』(NIKKEI STYLE)を引用し、以下、解説をさせて頂きます(本記事の末尾に出典が明記されております)。
先ほど学生さんがおっしゃったように、企業の規模(大企業か、中小企業か)で年収に開きが出てくるのは事実なようです。
厚生労働省・賃金構造基本統計調査に基づくと、同じ業界内での企業規模の違いで、年収に20~40%程度の差が出てくることが分かっています(その場合、大企業>中小企業となります)。
ただし、現代においては、企業規模以上に年収の違いに決定的な影響を与える要因があることが分かっています。
何だと思いますか?
それが、前回やった『業界』になります!
以下の図をご覧下さい。
前述の通り、同じ業界内での企業規模の違いで、年収に20~40%程度の差が生じます。
しかし、企業規模より業界の違いが年収の違いに決定的な影響を及ぼします。
この図から、入る業界が違うだけで、新卒の時点から48%の年収差があることを見てとることができます。
この差は年齢を追うごとに拡大していき、最終的には65才以上で、業界が違うというだけで、平均年収が「220万円」から「1220万円」にまで差が広がるのです。
その割合は優に500%を超えるものになります!
働き盛りの30代後半から40代前半ですら、その差は200%前後です!!
業界により、年収に顕著な差が生じていることがご理解頂けるのではないでしょうか?
業界格差社会の到来
実は、ここ20年前までは「業界ごとの年収格差」はほとんどなく、企業規模の大きさ(大企業か、中小企業か)が年収の違いを決める最大の要因になっていました。
そのようなこともあり、
大企業に入れば、一生安泰である
という『大企業神話』が就活生に根付いたのではないかと思います。
しかしながら、先ほどの統計データが示すように、今は、もはや「そのような時代」ではありません。
大企業神話は完全に崩壊したと言えるでしょう。
つまり現代においては、企業の規模ではなく『業界』により労働者の給与水準がまるで異なってくるという、言わば『業界格差社会』が到来していると指摘することができるのです。
先生、業界ごとに年収に差があるのって、ビジネスモデルの違いで説明できるってことですよね!
で、先生にお聞きしたいですけど、雇用条件がよい業界とわるい業界ってあるんですか?
就活対策講座でも習わなかったし、就活情報サイトにもそんな情報書かれていないんで、そのあたりのこと知りたいんですよね!!
おっしゃる通りです。
大学のキャリアセンター(就職課)は、就職内定率(就職決定率)が何より重要なため、どこでもいいから早期に内定を取りなさいという指導をされると思います。
一方、就活情報サイトや就活エージェントも、新卒生が入社することでクライアント企業からお金をもらうことができるため、企業や業界にとって不都合な情報をあえて開示することはしないでしょう。
結局のところ、都合のよい情報のみに就活生が振り回され、入社後、
こんなはずじゃなかった・・・
という事態が生じていると思われるのです。
読者のみなさんは、正しい情報に基づき、進路を判断、決定して頂きたいと思っていますので、以下、業界ごとの特徴とその違いを説明したいと思います。
前述の平康先生によると、日本の業界は年収の推移の観点から4つのパターンに区分することができるそうです。
下の図をご覧下さい。
第一の区分はいまなお全年齢を通じて平均年収が上がり続ける「右肩上がり型」業界です。
この業界では50代で平均年収が900万円以上になります。
第二の区分では、50代後半になると年収が平均して100万円以上下がります。
これを平康先生は、「山形」業界と定義しています。
年を取って年収が100万円以上下がるとはいえ、この業界のピーク時平均年収は右肩上がり型と変わらず、900万円ほどあります。
そして、第三の区分は「台地型」、第四の区分は「平地型」と命名されています。
①右肩上がり型、②山形、③台地型、④平地型の各業界において、どのような給与体系の特徴があるのか、以下、詳しく見ていくことにしましょう!
①「右肩上がり型」業界の特徴
①の「右肩上がり型」の主な業界は、次の通りとなっています。
上記の表は「大枠での区分」によるもので、細かい業界区分では事情が異なってきます。
例えば、製造業とひとくくりになっていますが、その中でも自動車などの輸送機械器具製造業や化学工業は比較的年収が高め、食料品製造業や繊維工業は低めの年収となっていたりします。
上記の業界別賃金カーブ分類のグラフをご覧下さい。
「右肩上がり型」の最大の特徴は、賃金カーブが「おじぎ」をしていないことにあるとされています。
ちなみに賃金カーブのおじぎとは、一度あがった給与が年齢基準で引き下げられること言い表した平康先生の造語になります。
一般的に、年齢基準で給与が引き下げられる代表的な理由は役職定年になります。
しかし、①の「右肩上がり型業界」では、昭和的なオールドスタイルの社風を維持していることや労働組合が強いこと等から、役職を定年しても給与が下がらないのではないかと平康先生は分析しています。
ゆえに、この業界にいる人は、定年まで「年功序列的に」給与がベースアップしていくことになります。
②「山型」業界の特徴
では、賃金カーブがおじぎをしている(給与がダウンしている)業界を見ていくことにしましょう。
①の「右肩上がり型」以外のほぼ全ての業界でおじぎは生じていますが、特に激しくおじぎをしているのが②の「山型」業界になってきます。
山型業界では50代前半で平均年収は900万円を超えます。
これは右肩上がり型とほぼ同じ高い給与水準ですが、そこからおじぎをしてしまっているのです。
結果として、50代後半の平均年収は130万円ほど下がって770万円になります。
平康先生は、「山型業界」として次の3業界をあげられています。
上記のいずれの業界もそれぞれ一世を風靡した感のある業界で、特にIT系や大手都銀などは給与水準が高い印象があります。
しかし統計を見る限り、それらはもはや過去の話と言わざるを得ないと平康先生は分析されています。
ちなみにこの中でも特におじぎの幅が大きいのは金融業、保険業になってきます。
50代前半の平均年収約860万円が、50代後半では690万円と、170万円も下がります。
月給にすれば10万円以上も下がることになります。
しかしそれでもまだ「山型」の業界は給与水準的に良い方に部類されるのですが、残りの二種類の業界ではさらに厳しい現実を読み取ることができます。
③「台地型」業界の特徴
③の「台地型」業界では、50代前半から50代後半にかけてのおじぎ幅は平均して約12万円だけにとどまります。
しかしだからと言って、②の「山型」業界よりも待遇がよいわけでは決してありません。
なぜなら、「台地型」業界のピーク時年収は約699万円と、「山型」業界に比べて200万円も低い年収だからです。
「台地型」の業界では、20代前半の間は「右肩上がり型」や「山型」の業界とほぼ変わらない給与が支払われます。
だからその時点ではあまり気づかないわけですが、20代後半で年収に約50万円の差がつきます。
30代でその差は100万円、130万円と増え、50代前半のピークで200万円の差にまで広がるのです。
このような傾向のある台地型の業界はどこかといえば、以下の3業界です。
医療、福祉業界は、皆保険の範疇で売り上げが定められているので、そこから支払われる給与を引き上げることが難しい業界とされています。
また卸売や小売業界はデフレ時の影響が色濃く残っていますし、運輸業界は厳しい価格競争にさらされています。
そうした事実を踏まえると、これらの業界でピーク時年収を引き上げることが困難であることを読み取ることができます。
④「平地型」業界の特徴
最後の④「平地型」に属するのは次の4業界で、一言で言えばサービス業になってきます。
④の「平地型」業界では50代前半よりも早く、40代後半でピーク年収に到達します。
そのまま50代前半までピークが維持され、50代後半で平均20万円ほどだけ年収が下がります。
しかしそのピーク年収は約530万円にとどまります。
この値は、③の「台地型」業界よりも160万円低く、①の「右肩上がり型」業界に比べると約400万円も低い年収水準になってきます。
平地型の賃金カーブが生まれた原因はいくつか考えられますが、最も大きな要因は、労働市場の変化にあったのではないかと平康先生は考察されています。
つまり、高い人件費を払えないけれどもそれでも働いてくれる人たちをたくさん求めた企業側のニーズと、昇給がなくてもいいからとにかく働く場所が欲しいという働く側のニーズが合致して、昇給がほとんどない賃金カーブが生み出されてきた可能性を指摘することができるのです。
たかがお金、されどお金
初任給もそ~だけど、賃金の上昇の仕方が異なるってことですよね・・・
いずれにしても、給与の違いが、その人のライフスタイルやライフプランに大きな影響を及ぼしくるのは、揺るぎようのない事実だと思うわ!
ていうか、お金より大事なものがあるんじゃないですか???
学生さんのおっしゃる通りです。
私自身、そう思って仕事をやってきたつもりです。
ただ、みなさんを含め、多くの若者たちは、企業に対して、そして仕事に対して何を求め、何を望んでいるのでしょうか?
ここでも、社会調査の結果が役に立つと思います。
少し古いデータなのですが、ここでは、Benesse(2006)の『若者の仕事生活実態調査報告書-25~35歳の男女を対象に-』、野村総研(2005)の『仕事へのモチベーションに関する調査』に基づき、議論を進めていきたいと思います。
仕事をする上で重視することは?
これについては、男女別のデータが公開されています。
<男性編>
<女性編>
男性が仕事に求めるもののトップ3は、
①自分のやりたい仕事であること(45.8%)
②給料が高いこと(42.3%)
③自分の個性や能力が生かせること(40.8%)
という結果になっております。
一方、女性のトップ3は、
①職場の雰囲気がよいこと(49.8%)
②自分のやりたい仕事であること(40.3%)
③給料が高いこと(30.6%)
という結果になっていました。
男性は「やりたいこと」志向が強いのよね!!
一方、女性は人間関係を大切にして、関係性の中で仕事をしていく傾向があるから、社風や雰囲気を重視するのかもね・・・
雰囲気悪い環境って、私、耐えられないですもん!!
逆にそれに耐えられるのが、男性ってことですかね??
もっと、下位にくるかと思ってたけど、意外でした!
「人や社会の役に立つこと」は、男性12.6%、女性、5.7%・・・、超低いじゃないですか!?
このデータは実は、大学生ではなく、25~35歳の人に質問しているの・・・
もしかしたら、大学生の時は、「人や社会のためになりたい」って思って就活してたのかもしれない・・・
ただ、実際に社会人になると・・・
けど、結婚して子どもができて、そしてマイホームを買ってっていうライフイベントを経験していく中で、お金の重要性が高まってくるんじゃないかな?
仕事の何にやりがいを感じるか?
これについては、男女込みの結果が公開されています。
トップ3は、
第1位 報酬の高い仕事(29.0%)
第2位 自分だけしかできない仕事(22.0%)
第3位 新しいスキルやノウハウが身につく仕事(21.8%)
という結果でした。
お金がダントツの1位ですか・・・
お金意外で仕事で重視することは?
最後に、仕事における報酬以外のやりがいを質問した結果を見てみたいと思います(男女込みのデータになります)。
トップ3は、
第1位 仕事自体の面白さや刺激
第2位 同僚や後輩から信頼されたり感謝されたりすること
第3位 顧客から感謝されること
という結果になっていました。
このデータで少し、安心しました!
就活生もこの「上位3つ」のことを重視して会社選びをやってるもんね!!
ただここまで見てきて分かったんですけど、社会人の人たちって、私たち学生と違って、お金にやりがいを求めて日々働いてるんですね・・・
「高い報酬」があれば、幸せな社会人生活が送れるんですか??
最後に、とっても難しい、けれどもとっても大切な質問をして頂きました。
ぜひ解説させて下さい。
やる気を高める要因、低める要因
組織心理学の研究に、2要因理論というものがあります。
これは、仕事への心理を「動機づけ要因」と「衛生要因」の2つに分けて説明しようとする考え方です(↓)。
「動機づけ要因」は、自己成長、他者からの承認、昇進、目標の達成、責任ある立場の5つの要素から構成されています。
これらの動機づけ要因は、人の仕事への意欲ややる気を高める役割を果たします。
一方「衛生要因」は、給料、会社の経営方針、オフィス環境、上司との人間関係の4つの要素から構成されています。
これらの衛生要因は、不足したり悪かったりすると不満を感じますが、仕事への意欲ややる気を高めることには直接結びつかないと2要因理論では考えています。
つまり、多くの就活生が追い求める「仕事へのやりがい感」を決めてくるのは、お金(給料)といった衛生要因ではなく、自己成長できるかや承認欲求を満たせるかといった動機づけ要因の方であると結論づけることができるのです。
あなたのさっきの質問の答えだけど、やる気を高めるためには、やっぱりお金以外の要因(動機づけ要因)が大切ってことになるわよね!!
もしかして、これが離職に関わる要因なんですか??
以前、新卒3年以内に3割が離職って話をしたけど、おそらく衛生要因、特にお金の問題が大きく関わってるのよね・・・
だけど・・・
じゃないと、入ってから、「こんなはずじゃなかった」ってことになって・・・、
先生、業界研究の重要性、すっごくよく分かりました!!!
仕事に意欲を持てるか、やりがい感を持てるかどうかは、本人の心がけ次第で何とでもなる問題なのかもしれません。
高い目標を持ち、目標達成のため自己研鑽を積み、質の高い仕事を提供することを通じて、上司や同僚、顧客からの承認と信頼を得る・・・、こういったことは、労働者自身の努力や工夫、そして働き方次第で、いくらでも好転させることができる要素だと思います。
しかし衛生要因、特にお給料の問題は、本人の努力だけではいかんともしがたいものがあります。
もちろん、ノルマを達成したり、残業や休日出勤をすれば、+αのお金を手にすることができます。
しかし業界全体が大きな問題を抱え、賃金が上がりにくい給与体系になっていれば、基本給(お給料のベース)を思うように上げていくことはできないのではないでしょうか?
そしてそうした給与体系を決めているのは、もはや企業規模ではなく、
業界の違いによって決まってくる
というのが、今回の記事で一番お伝えしたかったメッセージになってくるのです。
読者のみなさん、ご理解頂けましたでしょうか?
今回は、業界による給与水準の違いに絞ったお話をさせて頂きましたが、これはお金の問題に限ったことではないということも留意しておいてほしいと思います。
労働時間の長さ、職務のハードさ、人間関係を含む労働環境、福利厚生やワークライフバランスといったものも、業界によってその有り様が大きく異なってきます。
個別の企業を調べるけれども、業界全体の将来性や問題点を全く調べようとしないのでは、まさに「木を見て森を見ず」ということになってしまいます。
入社してから「こんなはずじゃなかった」とならないように、業界について理解を深めていってほしいと思います。
最後に今回の課題を提示したいと思います。
前回の課題で、あなたが知っている会社を20社ピックアップしてもらい、それらの業界・業種を調べてもらったと思います。
今度は、ピックアップされた業界・業種の年収を調べてほしいと思います。
ここで依拠するのは、『年収ラボ』というサイトになります(↓)。
年収ラボ -年収・給料・賃金・給与動向を様々な切り口で分析-
(2)『年収ラボ』にアクセスし、自分がピックアップした業界・業種の平均年収をチェックして下さい。
まず(1)と(2)を説明しますね。
上記サイトにアクセス後、トップページの「業種・業種別 企業年収サーチ」、もしくは、ヘッダーメニューの「業界別」をクリックします。
クリックすると、業界・業種が一覧で示された下記のページが表示されます。
業界・業種の分類は、就活情報サイトごとに若干の違いがありますので、自分がピックアップした業界・業種にもっとも近いと思われる項目をクリックして下さい。
(4)次に、当該業界に関して、過去の10年間の平均年収の推移(棒グラフ)から読み取れることを簡単に記入して下さい。
(5)最後に、自分がピックアップした業界・業種間を比較し、直近年収や平均年収推移がどのように異なるかを考察して下さい。
次に(3)~(5)を説明しますね。
(3)「業界データ」の箇所を見て、直近(平成26年)の平均年収を記入します(下の図の場合、614万円ですよね)。
(4)「業界データ」の棒グラフを見て、分かることを記入して下さい(下の図の場合、平成21年以降、業界平均年収が上昇していることを見てとることができます)。
(5)異なる業界・業種をピックアップされた方は、それらの業界・業種同士を比較し、直近年収、平均年収推移について、どのような傾向が見て取れるかを記述して下さい。
例;〇〇業界は、○○業界に比べ、直近年収が100万円高い
例:○○業界は年収が上昇傾向だが、○○業界は年収が下降傾向にある
加えて、時間的余裕がある人は企業別平均年収&売上高ランキングも確認して下さい。
志望企業が固まっている人は、当該企業の年収を調べ、メモしておくとよいと思います。
以上になります。
まとめ
次回は、業界・業種研究、職種研究、企業研究の具体的な進め方を紹介する予定です。
最後までお読み頂き、本当に有難うございました。
>> 04.『業界・業種・職種研究』をやってみよう!
<< 02.業界研究の『基本用語』を理解しよう!
- <引用文献>
業界研究・業界分析
平康慶浩 (2016) 今ドキ出世事情~あなたはどう生きるか(2)
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO99646290U6A410C1000000?channel=DF180320167068平康慶浩 (2016) 今ドキ出世事情~あなたはどう生きるか(3)
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO00322590S6A500C1000000?channel=DF180320167068平康慶浩 (2016) 今ドキ出世事情~あなたはどう生きるか(4)https://style.nikkei.com/article/DGXMZO02561220Q6A520C1000000?channel=DF180320167068
*いずれもNIKKEI STYLE掲載
*当該論文のコピーライト、オーサーシップは、NIKKEI STYLE及び平康氏に帰属します。
権利を侵害する目的は一切ございません。ソーシャル・サーベイ
Benesse教育総合研究所 (2006) 若者の仕事生活実態調査報告書-25~35歳の男女を対象に
https://berd.benesse.jp/berd/center/open/report/wakamono/2006/wakamono1_2_01.html明治安田生活福祉研究所 (2014) 20〜40代の恋愛と結婚-第8回結婚・出産に関する調査より-
https://www.myri.co.jp/research/report/pdf/myilw_report_2014_01-1.pdf野村総研 (2005) 仕事へのモチベーションに関する調査(インターネットでの公開終了)