前回は、ブラック企業の話題を取り上げさせて頂きました。
ブラック企業の10個の特徴とその見分け方をお話ししましたが、今後の企業研究や志望企業の選択にご活用頂けますと幸いに存じます。
今回の記事では、企業へのアプローチと題して、インターンシップとOB・OG訪問について、お話しさせて頂きます。
恋のOB・OG訪問、ここに開幕!!
今日は、私の恋愛の師匠を連れて来ました!!
ところで、彼女があなたの恋愛の師匠なの??
だって、あんなにステキな彼氏をゲットして、いっつもラブラブなんですもん💛💛
興味深いから、私も同席させて!!
一応、恋愛心理学者だし・・・
まず師匠にお聞きしたいのは、合コンに参加した方がよいかどうかってことなんですけど・・・?
これに参加して男を見る目を養いつつ、恋の自分軸を確立させていくっていうのが王道かしら!!
合コンで、気になる人が見つかったら、ど~したらいいんですか?
合コンでは、男子はたいてい「盛ってくる」から、慎重に見極める期間が必要よね!!
それだと、男子の本当の姿が分からないですからね!!
「友達以上恋人未満」みたいな感じでその人と「疑似恋愛」の体験をしてみると、その人が恋人としてふさわしいかどうかが分かるんじゃないかなぁ・・・
言わば『恋のインターンシップ』ね!!
勉強になるわ!!!
ところで、あなたたちは、就活のインターンシップは行ったのかな?
やり方がよく分からないんですよね・・・
はい、了解しました!
まず『インターンシップ』について解説し、次に『OB・OG訪問』について解説いたしますね♪
今回の記事では、トイアンナ(2018)『確実内定』を始めとした就活関連書籍を参考としました。
記事の末尾に出典を明記しておりますので、ご確認頂けますと幸いです。
インターンシップに参加しよう!
改めて『インターンシップ』とは何なのでしょうか?
インターンシップの本来の位置づけは、「就業体験」になります。
学生のうちに実際の企業で働く経験を通じて、業界・業種・職種について理解を深めたり、そこでの実体験を将来の進路選択に活かしていくことを目的としています。
これまで当ブログでは、業界・業種・職種研究、企業研究の方法を紹介してきました。
インターンシップに参加すれば、上記の業界研究で知りえた情報が正しかったのかを確認することができますし、既存の知識をより深めたり、広げたりすることも期待できると思います。
学生さんのスムーズな就労を支援するというのがインターンシップの主たる目的ですが、企業側は、それとは異なる「思惑」を持っているように感じられます。
どういうことかと言うと、インターンシップを実質的な「選考の場」と考えている企業が増加しつつあるのです。
具体的には、インターンシップで優秀な学生をリストアップして、本選考に優先的に進めさせたり、選考の一部を免除するなどの優遇措置を行ったりする企業が増加しつつあります。
つまり、企業側にとって、インターンシップは事実上の「0次選考」の意味合いを成してきており、「競合他社に先駆けて優秀な人材を囲い込む方法」として『インターンシップ』を利用する傾向が拍車を増していると言うことができるのです。
早めに試験がある、みたいな?
インターンシップで囲い込むのは一部の学生に過ぎないし、囲い込んだ人が必ず内定がもらえるって保証もないんだから!!
志望企業のインターンシップに行けなかった人でも、しっかり内定出ているわよ!!!
インターンシップに行って、そこでいいアピールができれば、他の人よりも若干有利になるって認識でよかったですよね!!
はい、そこ、すっごく知りたいところですよね!
バッチリ解説していきますね!!
インターンシップ参加の4つのメリット
①就活や就労への意欲が高まる!
意欲って、やる気のことですか?
実は、インターンシップに参加した学生は、そうでない学生に比べ、就活や就労へのやる気が高くなることが実証されているの!!
でもインターンシップに参加しただけで、ど~して「意欲」や「やる気」が高まるんですか??
読者のみなさんは、就職活動や将来働くことについて、期待だけでなく、「不安」もおありだと思います。
この「不安」が「自信」に変われば、おそらく、就活や就労へのやる気が高まっていきますよね♪
未知なる挑戦へのやる気を高める方法は色々あるのですが、その一番手っ取り早い方法は、「実際に似た経験」をしてみることだと心理学の世界では考えられています。
実際にインターンシップに参加したら、
あっ、働くことってこんなことなんだ!
もっと大変なことだと思っていたけど、これだったら何気に私でも出来るかも!
そう思って頂けるのではないかと思います。
つまり、「よい企業に入るために頑張れそうだ」「企業に入ってからも頑張っていけそうだ」といった自信(自己効力感)を得ることができ(若松・下村,2012)、そのことが就活や就労への意欲を高めることにつながっていくのです!!
「自分にもできるかも!、やれそうかも!!」
って自信を持てることが、就活や就労へのやる気を生み出すんですね!
私も合コンで知り合った子と友人として付き合ってみて、「あっ、この人とだったら、上手くやっていけるかも!!」って思って、告白しましたもん!!
で、友達としてどのぐらい付き合ったら、「恋人としてやっていける」って思ったの?
まぁ、けどインターンシップも1Day(One day)とかもあるから、そんな感じなのかもね(苦笑)
マッハの速さで「友人」から「恋人」に格上げを行った学生さんのお話はさておき、残り3つのメリットを以下説明しますね♪
②業界研究が深まる!
ネットや業界本などを通じて、業界・業種・職種についての知識や個別の企業についての情報を得ることは、就活生が最低限やるべき準備作業と言うことができます。
ただし、ネットや業界本といったソースから得られる情報は、表面的であったり、一面的であったりすることも事実です。
それゆえ、これまでの業界研究を補完する上でも、インターンシップが必須となってきます。
インターンシップに参加し、外部からはなかなか分からない企業の実情を知りえることで、業界や個別企業の知識が深まり、そして広がっていくことが大いに期待できるのです。
インターンシップという「貴重な実体験」を通じて獲得した知識や情報は、その仕事が適職であるかどうか、企業の労働環境は自分に合っているかどうかといった大切な問題を考える際、有用な視座を与えてくれるのではないでしょうか?
③就活フレンズができる!
インターンシップに参加すると、大学の「垣根」を超えて、同じ業界や企業を目指す友人ができることもメリットの一つです。
学生同士で参加後も情報交換をすることができますので、それを今後の就活に大いに生かしていくことができるでしょう。
加えて、就活フレンズ同士で励ましあったり、支えあったりすることで、何かと不安な就活を乗り切っていく勇気がもらえたり、就活へのやる気が高まったりすることも期待できるのです。
④エントリーシート・面接対策になる!
インターンシップに参加することで、エントリーシートの「ネタ(材料)」を収集することができます。
特にインターンシップを行った経験を「志望動機」の箇所に上手く盛り込むことができれば、説得力のある文章を作成することが可能になります。
面接についても同様のことが言えるでしょう。
インターンシップで学んだことや感じたことを面接でしっかり主張することができれば、面接官の心をぐっと掴むことができるのではないでしょうか?
インターンシップって言っても「色々」だから、まずどんな種類があるのかを知った上で応募してほしいかな??
そうなんです!
では、説明してききますね!
インターンシップの種類
インターンシップは、その「実習期間の長さ」から、以下の3つに分類することが可能です。
B 短期インターンシップ
C 長期インターンシップ
A 1Dayインターンシップ
文字通り「一日で完結するタイプ」になります。
学生さんにとってハードルが低く、参加しやすいのが特徴です。
ただ後ほど詳述しますが、1Dayの場合は、会社説明会や簡単なワークショップ、先輩社員との座談会にとどまる企業も多いため、参加学生が「えっ、これで終わり!」と拍子抜けしたり、十分な満足感が得られなかったりするというデメリットがあるとされています。
B 短期インターンシップ
これは5日間~3週間程度のインターンシップを指しています。
企業の受け入れ人数には限りがあるため、事前選考を行う場合がほとんどです。
企業側としては、優秀な学生を早期に囲い込むことを目的としてこの短期インターンシップを行っていますので、ここで自分を上手くアピールできれば、選考を有利に進められることが期待できると思います。
C 長期インターンシップ
3ヶ月以上の本格的なインターンシップになります。
ベンチャー企業や中小企業でよく行われるタイプで、ほとんどの場合、報酬が支払われます。
ただしインターンシップとは名ばかりで、学生のことを「安い労働力」と見なして酷使しようとする悪徳企業もありますので、注意が必要になります。
長期インターンシップを行う場合は、必ず事前に大学のキャリアセンターに相談されることをオススメいたします。
今度は、インターンシップをその「実習内容」から分類してみたいと思います。
今、インターンシップは大きな変革の時期にあるとされています。
現在は就業体験を伴わない会社説明会もインターンシップの中に含まれていますが、経団連は、将来的には、就業体験を伴わない形態をインターンシップの中から除外していく方針を打ち出しています(時事通信,2020)。
それゆえ、今後は1Dayであっても、「プロジェクト型」など密度の濃い就業経験ができるインターンシップが増えていくことが予想されています。
現段階でみなさんたちが経験できるインターンシップを以下の3つにまとめて紹介させて頂きます。
Ⅰ 会社説明会型
これは、会社の「広報」を兼ねたインターンシップになります。
就活生としては、気軽に参加できる、会社の雰囲気を感じ取ることができるといったメリットがあるとされています。
その具体的内容は、下記の通りとなっております。
(2)施設・職場見学 職場や工場などの施設を見学します。
(3)座談会・懇親会 社員と密接なコミュニケーションを取ることができ、社員の生の声を聴取することができます。
Ⅱ プロジェクト型
課題が与えられ、ディスカッションやグループワークに取り組みます。
就活生としては、組織の中で他者と協調しながら働くことの大切さや難しさを体感することができるというメリットがあります。
また他の就活生のレベルを知ることができることも、大きなメリットと言えるでしょう。
プロジェクト型は、以下の2つの形態をとる場合が多いようです。
(2)コンテスト方式 商品企画などをグループで立案し、プレゼンを行います。順位が付き、表彰されることもあります。
Ⅲ 仕事体験型
実際に日常業務の一部を体験するもので、インターンシップの「王道」と言えるでしょう。
就活生としては、より深い企業理解、業務理解が進み、実際に本選考にエントリーすべきかどうかを判断する重要な材料が得られるというメリットがあります。
仕事体験型は、主に以下の3つの形態をとっています。
(2)実践方式 実際のビジネス場面を想定し、学生自身で判断をしたり、問題解決に取り組みます。
(3)ベンチャー方式 実際の業務に配属され、社員と同じ位置づけのもとで働きます。給与が支払われる場合もあります。
1Dayは短期間で多くのインターンシップが経験できるってメリットもあるの!!
だから、同業他社を色々比較したい時とか、異なる業界を色々経験したい時には、アリだと思うわ!!!
よいインターンシップにするために、気をつけた方がよいこととか、心がけた方がよいこととかって、どういうことですか???
ぜひ教えて下さい!!!
インターンシップの活かし方
ここでは4つのポイントを紹介したいと思います!
①目的意識を明確に!
あなたは、なぜインターンシップに参加するのでしょうか?
会社の雰囲気を感じてみたいという方もいれば、同業他社との比較をしてみたいという方や自分のやりたい職種を経験してみたいという方もいらっしゃることでしょう。
インターンシップに参加する目的は人それぞれでいいのですが、必ず参加前に『目的』をしっかりと考えるようにされて下さい。
またインターンシップ期間中も「なぜ自分はこのインターンシップに参加しているのか?」という目的を心の中で意識しながら行動してみると、実習の効果が上がるのではないでしょうか?
②事前学習をしっかりと!
インターンシップの実習先企業が決定したら、当該企業の属する業界・業種の研究、当該企業の企業研究をしっかり行って下さい。
事前学習をしっかり行うことで、インターンシップ参加への「不安」も軽減されますし、実習中、学びたい「ポイント」も明確化されるのではないかと考えます。
③まずは元気な挨拶から!
人の第一印象は、その後のその人への対応や言動を大きく左右します。
これを心理学では「初頭効果」と呼んでいます。
まずは元気のよい挨拶を心がけて下さい!
企業の担当者は、そんなあなたを「意欲的な学生」として好意的に受け止め、親身になって指導を行ってくれるはずです!!
④どんな仕事にもまじめに取り組む!
実習期間中、もしかしたら、コピー取りや資料作成など、単純な仕事を任せられるかもしれません。
確かにそうした仕事に「華やかさ」はありません。
つまらないと思う学生さんもいらっしゃるかもしれません。
しかしそうした「目立たない仕事の積み重ね」が企業の成長を支えています。
ぜひ、そうした単純な仕事に率先して取り組んで下さい!
地味な仕事にも真摯に取り組むあなたを、企業の担当者は「肯定的に評価」してくれると思います!
そしてそのことが、選考の一部免除や将来の内定獲得につながっていくかもしれません!!
⑤分からないことは必ず質問する!
実習中、質問をしたら、迷惑をかけるんじゃないか?
そう尋ねてくる学生さんがいますが、むしろ逆です!
企業では、不明点を解決しようと「自らアクションを起こす人間」を求めています。
分からないことをそのままにするのではなく、勇気を出して質問をしてみて下さい!
積極的に質問をすることで、企業の担当者に「自分の名前」を覚えてもらうキッカケになることもあるかもしれません。
「一日、3回は質問しよう!!!」
そう目標を決めて、頑張ってほしいと思います!
⑥事後学習もしっかりする!
インターンシップが終わって、その後、何もしなかったら大変もったいないことになります。
インターンシップの経験が記憶に鮮明に残っているうちに、必ずインターンシップの『ふり返り』を行って下さい!
『ふり返り』をしっかりしておくと、次に別の企業のインターンシップを行う時に役に立ちますし、参加企業の本選考用の志望動機を作成する時にも大いに活用することができると思います!!
そう言ってくれると思っていました!
読者のみなさんのために、『ふり返りを行うシート』を作成しました!!
これを今回の課題として提示したいと思います。
(2)インターンシップに参加する前に「企業名」「インターンシップの目標は?」を記入して下さい。
(3)インターンシップの事後に「インターンシップの内容は?」「上手くいったことや参加して良かったと思った点は?」「失敗したことや反省点、改善点は?」「参加企業についての感想は?」「その他(今後の選考について等)」を記入して下さい!
*ワークシートは1ページ目が「記入例」、2ページ目が「記入シート」になっています。
上記の『ふり返りシート』に加え、実習を行った企業の「HPをプリントアウトしたもの」や「当該企業の企業研究をまとめたルーズリーフ」も一緒にファイリングしておくと、エントリーシート作成や面接対策をする際、役に立ってくるのではないかと思います!!
ここまでよろしかったでしょうか?
では記事の後半では、『OB・OG訪問』について解説していきますね♪
OB・OG訪問をやってみよう!
『OB・OG訪問』とは、志望する業界や企業で働く大学の先輩などを尋ね、社内の雰囲気や仕事の内容を知ることを指しています。
特に、
- 業界研究や企業研究で調べた内容を検証したい時
- エントリーシートの下書きを添削してもらいたい時
にOB・OG訪問が有効になってくるとされています。
OG・OG訪問をすることは、アドバンテージになると思うわ!!
じゃあ、OB・OG訪問のメリットを説明していくね♪
OB・OG訪問のメリットとは?
OB・OG訪問のメリットは、以下の4つに集約されます。
①選考で有利になる!
マジか?と思われるかもしれませんが、OB・OG訪問をしてきた学生を優先的に採用している企業も一定数存在します!
この点だけでも、OB・OG訪問を積極的に行った方がよいことをご理解頂けるかと思います。
またOB・OG訪問の経験をエントリーシートや面接対策に活用することも可能です。
OB・OG訪問で知りえた情報をそれらに上手く盛り込むことができれば、説得力の高い「志望動機」を述べることができるはずです!
加えて、OB・OG訪問を省略する学生が多い中、「わざわざOB・OG訪問を行った」ことをしっかりアピールできれば、企業の採用担当者は、あなたのことを「熱意があり、意識が高い学生」として、極めて高く評価して下さるのではないかと考えます!!
②面接での失敗を防げる!
OB・OG訪問は、面接試験の「予行練習」としての位置づけもあります。
企業理解が正しいか、誤解がないかどうかを確認することができます。
企業理解が誤っている部分については、OB・OGが訂正し、適切なアドバイスをしてくれると思います。
これにより、本番の面接で的外れな質問をしたり、失言をしたりするリスクを最小化させることができるのではないでしょうか?
③インターネットの情報を検証できる!
これまで当ブログで解説してきたように、企業情報はインターネットの企業公式サイトや就活ナビサイトからも入手できます。
しかし、それはあくまでも「表向きの情報」に過ぎません。
企業の良い側面だけに偏っていたり、場合によっては、実際よりも「盛られている」可能性も否定できません。
ネットで収集した情報が正しいのかどうかを、OB・OG訪問で検証することが可能だと思います!
表立って言えないことも、「ここだけの話なんだけどね・・・」といった具合に、率直な意見やコメントをあなたのOB・OGから聞き出すことができるかもしれません。
④エントリーシートの推敲ができる!
あまり知られていないことですが、OB・OG訪問では、エントリーシートの草稿をチェックしてもらうことができます。
「ここをちょっと直すと、もっと良くなるよ!」
などと言って、添削をしてくれたりする人も少なくありません。
もちろん、キャリアセンターの職員やゼミの先生にエントリーシートを添削してもらうやり方もありますが、やはりその企業の特色や内情を熟知した社員自らに添削をしてもらうものに敵うものはありません。
ぜひこの機会を活用し、それを内定獲得につなげていってほしいと思います!
OB・OGの探し方
みんな、どうやって先輩を探しているのかが?
所定の手続きをすると、OB・OGの名簿やデータベースを閲覧できるはずよ!!
ただし、覚えておいて頂きたいことがございます。
それは、個人情報保護法が施行されてから、どの大学も名簿の取り扱いに慎重になっているということです。
以前は卒業生の勤務先を自由に閲覧できていましたが、閲覧に制限が加わるようになってきました。
例えば、minaminの勤務する大学では、前年度に卒業したOB・OGのうち、名簿公開の同意が得られた人のデータのみを公開しています。
結果として、キャリアセンターに行ったはいいけれども、結局、自分の志望業界・企業のOB・OGが見つからなかったということは、毎年多くの卒業生を輩出するマンモス大学でもよく認められる現象なのです。
指導教員からOB・OGを紹介してもらえることって、結構あるのよ!!
仮にウチのゼミのOB・OGが見つからなかったとしても、教員同士ってつながりがあるから、他のゼミのOB・OGを紹介することでもできるし・・・
有難うございます(笑)。
その他、大学ルートで探すとなると、部活動やサークルの先輩から志望業界・企業のOB・OGを探すという方法もあります。
ただし、こうした大学関係のネットワークでOB・OGが見つからない時は、どうしたらよいのでしょうか?
ここで活用して頂きたいのが、インターネットのOB・OG訪問のマッチングサイトやアプリになってきます。
近年、OB・OG訪問を支援するインターネットのサイトが増えつつあり、以前に比べ、OB・OG訪問のハードルがかなり低くなってきました。
ただし、大学ルートとは異なり、不特定多数のOB・OGがこうしたサイトにアクセスしてくるため、中には善意以外のよからぬ目的(ナンパ、マルチ商法)で大学生に接近してくる社会人がいないとも限りません。
インターネットを利用してOB・OGと合う場合は、上記の点を十分に留意して最低限の自己防衛を行って頂きたいと思います。
以下、いくつか代表的なサイトを紹介させて頂きますね♪
ビズリーチ・キャンパス
自分の卒業大学のOB・OGが探せるサービスです。
特徴は、「オンラインOB/OG訪問」を実施していることです。
この機能を使うことで、場所や時間に縛られず、効率的にOB/OG訪問ができます。
ただし、ビズリーチキャンパスは、2020年現在、全国39大学の学生にしかサービスを提供していません。
素晴らしいサービスなのですが、多くの就活生が利用できないことが難点と言えるでしょう。
Matcher(マッチャー)
所属する大学に関わらず、OB・OGを自由に探すことができるマッチングアプリです。
現在、20,000人近いOB・OGが登録を行っており、「業種」「職種」「集合場所」「相談したいこと」などの条件で絞込検索を行うことができます。
このサービスのユニークなことは、「就活相談にのるので、○○してくれませんか?」というOB・OGのお願いを叶えることで、就活相談に乗ってもらえるというシステムになっていることです(例;美味しい煮干し系のラーメン屋を教えてくれませんか?)。
ただし前述のように、不特定多数の社会人が登録を行っている関係上、善意以外の目的で大学生に接近してくる人も混在している点に注意が必要です。
OB・OGと会う時は、ランチタイムや夜の早い時間に設定するなどして、身の安全を確保して下さい。
ミキワメ
一流企業、業界大手企業に就職を目指す方は、ミキワメがオススメです!
ミキワメにはOB・OG検索システムがあり、企業で実際に働いている社員の生の情報を知ることができます。
また、企業のイベント情報やインターンシップ情報、LIVE形式の説明会や少人数座談会等のサービスも提供しているため、一流・大手企業志望の人は、必ず登録しておきたいサイトの一つだと思います。
ソーシャルランチ
ソーシャルランチでは、IT、マスコミ、金融、コンサル業界を中心に3,000社以上の社会人の中から会ってみたい人を探し、リクエストするだけでOB・OG訪問をすることができるサービスを提供しています。
また、社会人が主催するランチ会に参加することができ、志望企業の仕事の流れやES添削など気になる情報を直接聞くことができます。
就活に役立つコラムや業界研究など、多彩な情報をサイト内で配信しているため、就活お役立ちサイトとしても活用することができると思います。
Facebook、Twitter等のSNSツール
ここまではOB・OGのマッチングサイトを紹介してきましたが、SNSのツールを用いてOB・OGを探す方法もあります。
例えば、みなさんもよくご存知のFacebookやTwitterでは、多くの社会人が自分の所属企業名を公開しています。
自分の志望企業、志望業界で働いている人を検索し、丁寧にメッセージを送れば、実際に会ってくれる人も多いようです。
マッチングサイトを利用できない学生さん、マッチングサイトでOB・OGが見つからない学生さんは、ぜひFacebookやTwitterを活用してみて下さい♪
私、心配性なんで、教えて下さい!
地元企業とかだと、意外にその方法で見つかったりしそうですね!!!
あと力技だけど・・・
社会人は、とっても忙しいからね!!
OB・OG訪問の流れとマナー
OB・OG訪問の流れは、下記の通りとなっています。
2. ES(エントリーシート)の下書きを完成させる
3. 当日質問することを考える
4. 実際にお会いする
5. お礼のメールを送る
1. アポイントメントを取る
キャリアセンターやゼミの指導教員など、大学ルートのOB・OGに会う場合は、ファーストコンタクトは「電話」になるケースが多いように思われます。
電話でアポイントメントを取る時は、緊張して構いませんので、ゆっくりと確実に要件を伝えましょう。
必ず敬語で話して下さいね♪
以下、電話のかけ方の例を紹介させて頂きますね♪♪
【会社に電話する】
【担当者が在席した場合】
一方、「メール」でOB・OGに直接お願いをされる時は、下記を参考にメールの文面を考えてみて下さい!
○○株式会社
○○部○○課
○○○○様
初めてご連絡いたします、東西大学心理学部3年の宮咲美波と申します。
△△様を経由して○○様のことを知り、OB・OG訪問をさせて頂けないかと思い、メールを差し上げました次第です。
急なお願いで大変恐縮ですが、差支えなければ、4月上旬から5月上旬の間でお話をお伺いすることは可能でしょうか?
お忙しい中、お手数をおかけしまして申し訳ございませんが、まずは上記の諾否をお教え頂けますと幸いに存じます。
以上、何卒宜しくお願い申し上げます。
宮咲美波
東西大学 心理学部 恋愛心理学科3年
TEL :090-0000-0000
Mail:minamin@touzai-u.ac.jp
これだったら、何とかなりそうです!!
ところで、場所はどうやって確保したらいいんですか?
2. ESの下書きを完成させる
前述のように、OB・OG訪問では、ESの下書きを添削してもらうことができます。
訪問前日までに下書きを完成させましょう。
当日は、プリントアウトしたものを2部持参して下さい。
1部は自分用、もう1部は先方に見て頂くためのものになります。
3. 当日質問することを考える
OB・OG訪問の基本的な質問内容は、以下の通りとなっております。
・会社の中でのOB・OGの位置づけ
・仕事のやりがいの体験談
・仕事の厳しさの体験談
・OB・OGが見た仕事の出来る人の具体例
・1日のスケジュール例
・どんな顧客を何社ぐらい担当するのか?
・顧客は何を求めているのか?
・ライバル会社と比較しての長所、短所
・社風を表す具体的事例
これらの質問に加え、業界・業種・職種研究、企業研究をしてみて分からなかった点は、必ず質問するようにして下さい(疑問点を解決することが、OB・OG訪問の最大の目的ですので)。
OB・OGが受けた選考試験について尋ねてみてもよいですし(例:採用面接でどのような質問をされたのか等)、前回扱った職場の『働きやすさ』に関する質問をしてみてもよいかと思います。
4. 実際にお会いする
ここで注意してほしいのは、「マナー違反」です。
先方に失礼がないよう、十分気をつけて下さい。
以下の点を留意されれば、大丈夫だと思います!!!
・必ず自分から挨拶をする。
・必ず敬語で話す。
・筆記用具は必ず持参して、メモを取りながら話をうかがう。
・飲食店の代金は、自分が払うつもりでお金を持参する。
・OB・OGが奢ってくれる場合でも、払う意思を必ずみせる。
・当日のうちに必ずお礼のメールを出す。
5.お礼のメールを送る
訪問後は、その日のうちにメールや手紙でお礼を伝えて下さい。
形式的な部分だけでなく、特にどの部分が参考になったのか感想を書き添えると印象がアップします。
場合によっては追加で質問をしてもよいかと思います。
お礼のメールの文面は、下記を参考にされるとよいでしょう。
【表題】本日は誠に有難うございました
○○株式会社
○○部○○課
○○○○様
本日訪問をさせて頂きました、東西大学心理学部3年の宮咲美波と申します。
本日はお忙しい中、お時間を取って頂き、誠に有難うございました。
○○様にお話をお伺いし、貴社のことをよく理解することができ、また自分の働くイメージが明確になりました。
「顧客のために何ができるのかを考え抜くのが自らの職責」
という先輩の言葉が印象に残り、私も先輩のように働いてみたいと強く感じました。
色々頂戴したアドバイスを活かし、これから始まる就職活動に取り組んでいきたいと思っております。
今後もまたご相談させて頂くこともあるかと思いますが、その際はどうぞ宜しくお願い申し上げます。
本日は本当に有難うございました。
取り急ぎお礼申し上げます。
宮咲美波
東西大学 心理学部 恋愛心理学科3年
TEL :090-0000-0000
Mail:minamin@touzai-u.ac.jp
OB・OGとの「ご縁」を大切にしたいと思います!!
ということで、今回は、インターンシップとOB・OG訪問について、お話しさせて頂きました。
インターネットから入手した情報とは異なり、インターンシップやOB・OG訪問には、企業の飾らない本当の姿を知ることができたり、そこで働く人たちの生の声を訊くことができるという大きなメリットがあると言えます。
これまで行ってきた業界研究の不足点を補強したり、実際にエントリーすべきかどうかを判断する重要な材料が得られることも期待できます。
企業に自らアプローチしていくことは勇気もいりますが、得るものは大きいはずです。
インターンシップとOB・OG訪問を有効に活用し、業界研究を加速させていってほしいと思います!!
まとめ
就活、一緒に頑張っていこ~ね!!
いったい、何がど~したってのよ???
これまで一緒に頑張ってきたじゃない?
なんでいきなり就職しないって展開になるワケ??
先生に何がったのか、話してみて?
あまりの事態に冷静になれず、買ったばかりのノートパソコンにコーヒーをぶちまける私。
就活の友のいきなりの戦線離脱に、泣きじゃくる学生さん(←彼女の恋愛の師匠)。
騒然とするminamin研究室ですが、いよいよ「業界研究」の最終回に突入します!
最終回は、『企業選びの視野を広げよう』と題し、志望企業の選択肢を増やす考え方を紹介したいと思っております。
最後までお読み頂き、本当に有難うございました。
>> 10.企業選びの『視野』を広げよう!
<< 08.『ブラック企業』の見分け方
- <引用・参考文献>
- イノウ編著 (2019) 世界一わかりやすい業界と職種がわかる&選ぶ本‘21 ソシム株式会社
時事通信社 (2020) インターン見直し 経団連と大学が本格協議(2020年2月12日配信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020021200977&g=eco日経キャリエデュ (2019) 都内主要大学の学生 インターン参加は9割超、選考受けた4割(2020/02/04配信)
https://career-edu.nikkeihr.co.jp/category02/enquete20201.htmlリクルートキャリア (2019) 就職白書2019(2019/02/25リリース)
https://www.recruitcareer.co.jp/news/20190225_01.pdf就活塾キャリアカデミー (2019) 就職活動1冊目の教科書 (株)KADOKAWA
東洋経済新報社 (2019) 就職四季報2021年度版(企業研究・インターンシップ版)
若松養亮・下村英雄 (2012) 詳解 大学生のキャリアガイダンス論 金子書房