【自己分析02】自分の『これまで』をふり返ろう!

自己分析を全10回の記事で解説していく当ブログ。
前回は、就活で自己分析を行う目的をお話いたしました♪
またウォーミングアップをかねて、簡単な課題にも取り組んで頂きましたよね♬

今回は、まずはじめにやって頂きたい自己分析として、「これまでの自分(過去経験)をふりかえる方法」を紹介したいと思います!

恋する私💛を診断して下さい!

学生さん
先生、こんにちは~!
昨日はありがと~ございました!!
今日も相談、イイですか
minamin
あら、いらっしゃい!
コーヒーでも入れますね♪
学生さん
昨夜ネットで「自己分析」って入れてググってみたんですよ!!
そしたら、すっごくたくさんのページがヒットしてビックリしました!!!
minamin
確かに、たくさんのページがあるわよね♪
学生さん
これだけたくさんの情報があると、「いったいどのHPを見たらいいの?」「どの情報を信じたらいいの?」って、正直分かんなくなりますよね・・・
minamin
ホント、そうよね・・・、
あっ、そう言えば、今日はどういう相談なのかな?
学生さん
ハイ、前回、「ステキな恋💛をしたいなら、『自分を知ること』からはじめよう!」っておっしゃってたじゃないですか??
minamin
その通りよ!!
学生さん
私、てっとり早く自分のことが知りたいんで、ネットで『恋愛心理テスト』を手当たり次第に受けてみようかなって思ってるんですけど、どう思いますか???

なるほど、そうきましたか!
読者のみなさんもよくご存知の『恋愛心理テスト』!!
ネットで検索すると、実に様々な『恋愛心理テスト』がヒットしてきますよね♪

ネットの『恋愛心理テスト』はどれも共通していて、簡単な質問に答えると、

あなたの恋愛観や恋愛スタイル
好みのタイプ

などがズバリ分かる!といった内容になっています♪
お手軽に自分の恋愛心理が分かるため、若者の人気を博しているようです♬

実は、就活の自己分析でも似たような『便利な診断テスト』があるのをご存知でしたか?
有名どころ✨は、以下の2つとされています(↓)。

自己分析ツール『キミスカ』
リクナビNEXT グッドポイント診断

こうした『便利な診断テスト』は、簡単な会員登録をすませれば、誰でも無料で利用することが可能です。
みなさんの中にも「既に利用してみた!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

恋愛であれ就活であれ、こうした『便利な診断テスト』を利用してももちろんよいのですが、みなさんは、

利用するのは自己分析の「後半」の方で、あくまでも「補助的」に用いる

と覚えておいて下さいね♪

学生さん
ふ~ん、
自己分析の最初『診断テスト』に頼らない方がイイんですね!
けど、ど~してなんですか?
minamin
うん、性格心理学でバーナム効果ってのがあるんだけど、聞いたことあるかしら?
学生さん
バーナムコウカ??
minamin
じゃあ、説明するね♪

以下、みなさんもご一読下さいませm(._.*)m

便利な診断テストの持つ「危うさ」

バーナム効果とは、心理テストや性格検査などで、誰もが必ず当てはまるような『一般的な性格の記述』を与えると、人々はその記述全体を自分に「ピッタリ当てはまっている」ものとして、単純に受け入れてしまいやすいことを指しています。

分かりやすく言うと、

「これがあなたの性格ですよ!」

と断定的に言われてしまうと、それが「誰しもが」持ち合わせている特徴であるにも関わらず、

「これこそが、私独自の性格なんだ!!」

と盲目的に信じてしまいやすいことを「バーナム効果」と呼んでいるのです。

占いとかって
バーナム効果の一例ですよね!

私は、自己分析が簡単にできる『便利な診断テスト』にも「バーナム効果」の側面があるのではないかと考えています。

実際に、『便利な診断テスト』により導き出される診断結果のほとんどは、「多くの人に当てはまりやすい特徴」を指し示しているに過ぎません(だから「当たってる」と思うワケですよね)。
しかし、私たちはひとたび診断結果を示されると、それが万人に共通した一般的特徴であるにも関わらず、

「これこそが、まさに自分独自の特徴である!」

と思ってしまいがちなのです・・・。

さらに付け加えると、『便利な診断テスト』で示されるあなたの自己像が正しいという保証は全くありませんし、仮にその診断結果が正しかったとしても、あなたの性格や特徴の「ごく一部」しかとらえられていない可能性を否定できないのです。

もっとも、信頼性が高い診断テストを、自己分析の後半で補助的に使用するのは差し支えないでしょう。
しかし、自己分析の初期段階から『便利な診断テスト』を行い、一つの診断テストの結果を無批判に受け入れてしまうと、自分の「本当の特徴」や、自分が本来持っている「良さや魅力」に永遠に発見できない可能性があるのです

自分の本当の特徴、良さや魅力が分からなければ、それらを活かして能力を発揮することが難しくなりますよね・・・。

『便利な診断テスト』に危うい側面があることを、ご理解頂けましたでしょうか?

学生さん
ふむふむ、
最初から『便利な診断テスト』に頼り過ぎちゃうと、「自分の本当の特徴」に気づけなくなってしまうんですね♪
minamin
そういうことね♪
あとね、ネット上に出回っている性格診断テストって、「信頼性が低いもの」や「明らかに間違ってるもの」がすっごく多いから、十分気をつけてね♬
学生さん
えっ、マジですか~
ダメな診断テストの結果を信じちゃったら、正しい自己理解ができなくなりますよね?
minamin
その通りよ♪
学生さん
じゃあ、ど~やったら「自分を知る」ことができるんですか??
minamin
まずは、自分の人生をじっくり「ふりかえる」ことからはじめてみたらどうかしら??
これまでの自分が整理できたら、自分の「特徴」が見えてくると思うわよ!!
学生さん
そ~んなんですね♪
そのやり方、ぜひ教えて下さい!!!

了解しました!
これまでの自分をふりかえる自己分析の方法を3つ紹介いたしますね♪

これまでの自分をふりかえろう!

これまでの自分をふりかえる際は、

A  『自分史』
B  『ライフラインチャート』

がよく用いられます。

A、Bのいずれの方法も、過去経験をふりかえることで、現在の自分の価値観や考え方に「影響を与えている事がら」を理解することを目的としています
以下、詳しい作成法を説明いたしますね♪

A 自分史の作成

『自分史』とは、生まれてから現在に至るまでの印象的なライフイベント(人生の経験や出来事)を表に書き出していき、自分の特徴を探っていくやり方になります。
その一例を紹介させて頂きますね♪

自分史のサンプル

上の表の例ですと、小・中・高・大学ごとに、「勉強」「部活習い事」「人間関係」「趣味」「将来の夢」がどのようであったかが記述されていますよね♪

自分史を作成すると、色んなことが分かってくると思います。
例えば、表の「部活習い事」「趣味」「将来の夢」を見てみると、この人は「読書がとっても好き」で、「いつか小説家になりたい!」と思っていたことが分かりますよね♪
一方、「人間関係」を見てみると、大学入学以降、サークル活動を通じて「男子の友達が増え」、「交友関係が広がっていった」ことが分かりますよね♬

このように自分史を作成すると、これまでの自分が整理され、時を超えて「変わらないもの」、時とともに「変わっていったもの」が何かを発見することができるのです!

自分史の作成は、意外に時間がかかりますので、「時間に余裕があるとき」にやってみるとよいでしょう♪
コーヒーや紅茶を飲みながら、

「あんなこともあったな・・・」
「あの時大変だったけど、あれを乗り越えたから今があるんだよね・・・」

といったように、ゆったりとした気持ちで人生をふりかえってみるとよいのではないでしょうか?

B ライフラインチャートの作成

一方、『ライフラインチャート』は、自分の生きてきた道筋をグラフで表現するやり方になります。
モチベーションチャート、モチベーショングラフと呼ぶ人もいますが、全て同一のものを指しています。

ライフラインチャートでは、

・グラフの縦軸を「幸福度」
 (良い感情だったか、悪い感情だったか)
・グラフの横軸を「時間軸」

として、人生で起きたライフイベントとその時の幸福度の上がり下がり1本の線で表現していきます。

具体的には、「転換期となった出来事」や「人との出会い」、「良かったことや悪かったこと」や「強烈な体験」など、あなたの人生に大きな影響を与えた出来事を思い出し、そうした出来事が生じた時に良い感情だったか、悪い感情だったかをグラフで表していくのです

その一例を紹介させて頂きますね♪

ライフラインチャートのサンプル

上の図の例ですと、この人は、小学校高学年と高校時代に「人生の底」を経験していることが分かりますよね♪
「大好きなソフトボールを辞めようか・・・」と思い悩んだり、「勉強と部活の両立が難しく、成績が急降下する」経験をしています。
しかし、それらの試練を乗り越え、中3で「ソフトボールの県大会で優勝」しましたし、受験勉強を頑張り、「志望大学への合格」を果たしました。
夢や目標をかなえるために、一生懸命努力してきたことが、グラフから見て取れますよね♪

このように『ライフラインチャート』は、辛かった時期や挫折した時期はいつだったのか、それをどのようにして克服していったのかを視覚的に把握することができるのです!
言わば、人生の成長の様子をグラフで知ることができるのが、『ライフラインチャート』のよいところなのではないでしょうか?

自分でやるためには?

今ネットでは、Aの『自分史』Bの『ライフラインチャート』を作成するためのテンプレート(ひな形)が多数公開されています。

自分史(or自己分析)_テンプレート
ライフラインチャート_テンプレート

といったワードを入力し画像検索をして頂けると、テンプレートにたどり着くことができます。

「このテンプレートにしよう!!!」

というものが決まったら、あとはネットからダウンロードし、プリントアウトすれば、自分史やライフラインチャートの作成を開始できます♪

自分流にカスタマイズされたい方は、ネットにあるものを参考にMicrosoft Excelで自作してもよいですし、紙とペンを用意して手書きしてみるのもアリだと思います!

学生さん
すごい勉強になりました!
ところで、『自分史』と『ライフラインチャート』って、両方やらないといけないんですか?
minamin
それぞれ「焦点」の当て方が異なるから、両方やった方がイイと思うわよ!
学生さん
そっかぁ、ちょっとメンドくさいなぁ・・・
あと、『ライフラインチャート』をやってみたんですけど、グラフを書くって、意外にムズいんですね・・・
minamin
そうね・・・、
他の学生さんたちも「簡単そうだけど、逆に難しい」って言ってるわね♪
 
学生さん
先生、もっと簡単に自己分析をやる方法ってないんですか?

自分ふりかえりシートを作成しよう!

『自分史』と『ライフラインチャート』の両方をやるのが大変だ・・・
『ライフラインチャート』が上手く作成できない・・・

そういった学生さんのために開発したのが、私オリジナルの『自分ふりかえりシート』になります(↓)。

自分ふり返りシートのサンプル

上記の記入例に従い、自分ふりかえりシートの作成法を説明いたしますね♪
みなさんも一緒に課題に取り組んで頂けますと幸いです♬

(1)下記よりワークシートダウンロードします。
(2)まず「幼少期」「小学校」「中学校」「高校」「大学」時代に印象的だったエピソードを記述していって下さい。

【ワークシート】自分ふりかえりシートを作成しよう!.pdf

(2)で記述する印象的なエピソードとは、

あなたの感情が強く動かされた経験や出来事

のことを指しています。

幼少期から現在にいたるまで、良きにつけ悪しきにつけ、あなたのココロを揺り動かしたエピソードを思い出し、その内容をできるだけ具体的に記述してみて下さい!
エピソードを経験した時に思ったこと感じたこと考えたことも記述すると、内容が充実してくる思います!!

上記の例では各年代のエピソードを「1つ」しか記載していませんが、なるべく多くのエピソードを列挙することを目標に、課題に取り組んでみて下さい♪
ワークシート1ページ目の表のスペースにエピソードが収まりきらない場合は、2ページ目の表をプリントアウトして記入して下さいね♬

(3)最後に、気分の上がり下がり矢印マークで、その時の気分の程度0~3点で記入して下さい。
*表の最右列「エピソードの掘り下げ」は、今回は記入不要です(【次回課題】で使用します)。

(3)が一番大切なところなので、丁寧に説明いたしますね♪
気分の『マーク』の箇所ですが、列挙した印象的なエピソードを経験した時、

気分が「アガった」時には『↑』マーク
気分が「サガった」時には『↓』マーク

を記入してみて下さい!

また気分の『程度』の箇所は、

気持ちがとても上がった時・・・3点
やや上がった時・・・2点
やや下がった時・・・1点
とても下がった時・・・0点

といったように、気分の得点を記入してみて下さい!!
これで、『自分ふりかりシート』が完成します!!!

学生さん
自分ふりかえりシートって、『自分史』と『ライフラインチャート』をミックスさせた方法なんですね!
minamin
そうなのよ~!
『自分史』と『ライフラインチャート』を両方やるより、短時間で自己分析ができるんじゃないかなぁ♪
学生さん
気分の上がり下がりを「矢印マーク」で書くってのも、簡単でイイですね♪
minamin
矢印マークに加え、気分の程度を得点化するから、その時の心情を正確にとらえられると思うわよ💛
学生さん
なるほど~、そ~なんですね✨
これなら私にもできそうです!!!

今回は、『自分史』、『ライフラインチャート』、そして私オリジナルの『自分ふりかえりシート』を紹介いたしました♪

読者のみなさんは、いずれの方法を使われても構いませんが、人生のふりかえりを通じて、

どういう時に自分の気持ちが「上がる」のか?
どういう時に自分の気持ちが「下がる」のか?

を発見してほしいと思っています!

それらが発見できれば、次なる洞察(気づき)として

  • 自分は何が好きで、何が嫌いなのか?
  • 何が得意で、何が不得意なのか?
  • 何をやりたくて、何をやりたくないのか?

といったことが少しずつ分かってくるはずです!!

次回は、今回明らかになった「人生の重大な出来事」を深く掘り下げて考えることで、自分の「特徴」を発見していく自己分析を紹介したいと思います♪
最後までお読み頂き、本当に有難うございました。

まとめ

自己分析の最初から便利な診断テスト」に頼りきってしうまうのは、ハッキリ言ってオススメできません。診断テストは、自己分析の後半の方で、あくまでも補助的に用いるようにしましょう!
自分を知る第一歩は、これまでの人生を思い起こし、整理することから始まります!『自分史』『ライフラインチャート』『自分ふりかえりシート』の作成を行い、現在の自分に影響を与えた人生の出来事を整理していきましょう!!

>> 03.自分の『考え方』や『価値観』の特徴を知ろう!
<< 01.自己分析の『目的』を理解しよう!